コルシカ島編 vol.3 ── 島を離れてパリへ、ビズの話

コルシカ島編 vol.3 ── 島を離れてパリへ、ビズの話

コルシカ3日目。

島を離れてパリへ戻り、
新しいホテルにチェックインするまでの一日です。

そして今日は、
3日間の滞在でずっと気になっていたビズ(la bise)について、
少しまとめてみようと思います。


目次

最終日の朝はビュッフェを

今日は朝起きてお腹が空いていたので、
無事にビュッフェを食べに行くことができました。

ここ数日、
胃をやられてまともに食べられていなかったので、
朝から食欲があるというだけで嬉しい。

そのあと荷造りをして、
ホテルの周りのブドウ畑やワイナリーなどの写真を撮りました。

本当はワイナリーなどもあったので、
そこでワインテイスティングもやりたかったのですが、
全然そんな時間がなくてできませんでした。

11時頃にホテルを出て、
車でAjaccio空港へ向かいました。

フランスのビズについて

コルシカで過ごした3日間、
ずっと気になっていたことがあります。

それは、
フランスの人たちのボディタッチの距離感でした。

日本の感覚からすると、明らかに近い。
腕に触れる、肩に手を置く、話しながら軽く触れる。
そしてハグも、
日本人の想像するより強めにギュッとする感じです。

なかでも面食らったのがビズ(la bise)でした。

ビズとは何か

ビズは、
フランスをはじめとするフランス語圏の挨拶です。

頬と頬を軽く合わせて、
唇ではチュッと音を鳴らす。
唇そのものを頬につけるというより、
頬を寄せ合って音を出すのが本来の形とされています。

日本人がキスと聞いて想像するものとは、
そもそも位置づけが違う。
握手やお辞儀と同じ、挨拶の作法のひとつです。

回数は地域によって違う

面白いのが、
回数に全国統一ルールがないこと。

  • パリをはじめとする多くの地域 … 2回
  • 南仏やコルシカを含む地中海側 … 3回のところもある
  • 地域によっては4回

初対面の人と回数がずれて、
片方が顔を引いたときにもう片方がまだ待っている、
という気まずい瞬間は、フランス人同士でも普通に起きるそうです。

「何回?」と確認し合うことすらあるらしいので、
外国人が戸惑うのは当然です。

誰とするのか

ここが日本人にはいちばん分かりにくいところ。

  • 友人同士、家族、親しい間柄 … ビズ
  • 初対面でも、友人の紹介など私的な場面 … ビズをすることが多い
  • 男性同士 … 握手が一般的(ただし家族や親しい友人ならビズもある)
  • ビジネスや初対面のフォーマルな場 … 握手

つまり、ビズは親しさではなく、
その場が私的かどうかで決まる面が大きい。

だから、
会って数分の相手とビズをすることもあれば、
長年の取引先とは握手のままということもあるようです。

恋愛的な意味は基本的にない

ここが一番の誤解ポイントだと思います。

ビズ自体には、
恋愛的な意味合いは基本的にありません。
親戚のおじさんとも、友人の奥さんとも、
初めて会った友人の友人ともします。

だから、ビズをされたから、
あるいは返したからといって、
それが好意の表明になるわけではない。

日本人が、
会釈を返したら好きということ、とは考えないのと同じです。

とはいえ、挨拶としてのビズと、
そうでないものの境界は、
文化の中で育っていない人間には正直わかりにくい。

このあたりは、頭で知識として知っておくのと、
実際にその場で判断できるのとは、
まったく別なのだと痛感しました。

旅行者はどうすればいいのか

私なりの結論としては、

  • 相手が顔を寄せてきたら、頬を差し出して合わせる。自分から積極的に始めなくていい
  • 回数は相手に合わせる。迷ったら相手の動きが止まるまで待つ
  • 唇を頬に押しつける必要はない。頬を合わせて音を出すだけでいい
  • 自分が居心地悪いと感じたら、笑顔で手を差し出して握手にしていい

最後のひとつが、いちばん大事だと思います。

現地の文化を尊重することと、
自分が心地よくない距離感を受け入れることは、別のことです。

郷に入っては郷に従え、とは言うけれど、
自分の快適さを手放してまで従う必要はどこにもない。

これは今回の旅で、はっきり学んだことのひとつでした。

パリに戻って、新しいホテルへ

無事にパリに着いて、
メトロでガル・ド・リヨン駅に帰ってきて、
新しいホテルにチェックイン。

新しいホテルは、
もともといたメルキュールからすぐ近く。

広さはやっぱりそんなに広くないし、
お風呂のバスタブがないので洗濯がしにくくはありましたが、
部屋の雰囲気はこっちの方がこぢんまりしていて、
落ち着いていて好きかな。

夜は、持参したご飯パックで

気づいたら、
明日のヴェルサイユ宮殿の予約が朝9時。

今日は、もうホテルでの食事で済ませようと思いました。

疲れていたのもあって、
近くのMonoprixでツナの缶詰とトマトを買ってきて、
日本から持ってきたご飯パックとインスタント味噌汁で済ませることに。

疲れた夜の予備として持ってきた食料が、
また役に立ちました。

ご飯を食べて、洗濯をして、早めに寝ます。

でも、このあたりの街並みが結構いい

このホテルの前は、
結構可愛いカフェとか色々あっていい感じなんです。

美味しそうなバゲット屋さんもいっぱいあるので、
明日の朝は、目の前のバゲット屋さんで買っていこうかなと思います。


この日、いちばん思ったこと

異国の文化に触れるというのは、
相手の文化をただ受け取ることではないのだと思います。

分からないもの、戸惑うもの、自分の感覚と合わないものにも出会う。
そのときに、否定するでもなく、無理に合わせるでもなく、
そういうものなのか、と一度受け止めて、自分なりの距離を決める。

それができるようになることが、
たぶん旅慣れるということなのかもしれないと思います。

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