アムステルダム編 vol.2 ── 美術館巡り、運河と街散策

アムステルダム編 vol.2 ── 美術館巡り、運河と街散策

アムステルダム2日目。

朝10時に国立美術館を予約していたので、トラムで向かいました。

正直、この日は旅の疲れがピークでしたが、休みつつ、
自分のペースを保てた日でした。


目次

朝ごはんは、友人のオーバーナイトオーツ

朝ごはんは、友人が作ってくれたオーバーナイトオーツ。

きなこと脂肪0%のヨーグルト、抹茶、カカオを混ぜたもので、
すごく健康的。

アムステルダム国立美術館 ── 内容は良いのに、頭に入ってこない

10時ぐらいから見始めたのですが、旅の疲れが出て、
正直とても疲れていて。
せっかく絵を見てもあまり入ってこない。

美術館自体は落ち着いた感じでとっても良かったし、
正直、ルーヴルより雰囲気は好きかなと思うくらいでした。

迷路みたいではなくて、観客フレンドリーな作りで、
とてもわかりやすい。

レンブラントやフェルメールなど、絵も良かったのですが、
なにせ疲れていて、あまり頭に入ってこなくて。

美術館の地下に、休める場所があった

とにかく眠いし、どうしようと思いました。

マッサージなどで1時間ぐらい眠れないかなと思ったのですが、
値段がかなり高かった。

そこでいろいろ調べていたら、ミュージアムの中に休憩所がある、
という情報が出てきました。

本当かなと思ってスタッフの人に聞いてみたら、連れて行ってくれて。

そうしたら、それが地下の救急室みたいなところでした。
なんと表せばいいか缶詰というか、倉庫みたいなところで、

病院にある簡易ベッドとリクライニングチェアーが置いてあり、
「好きなだけ使っていいよ」と言われました。

ちょっと怖かったけれど、
そこで45分ぐらい横になって休ませてもらって、
少し回復しました。

街をゆったり周れる運河クルーズ

午後に1時間の運河のクルーズを予約していたので、
その1時間前ぐらいまで休み、
その後、友人に教えてもらったおすすめのカフェで
クロワッサンとコーヒーだけ飲んで、
クルーズへ向かいました。

受付に行ってみたら「今日の午後の回はキャンセル」と言われて、
えー!と思ったのですが、
「ボートは変わるけど、他のボートで案内するけど乗りたい?」
と聞かれて。

もちろん乗りたい!と言ったら、
オープンボートのツアーに入れてくれました。

定員12名のところ、結局5人。
ドイツからきたご夫婦と、カリフォルニアからの親子と私。

解説もすごくわかりやすくて、
アムステルダムの街の成り立ちがよくわかり、
何より運河が優雅で綺麗でした。

カリフォルニアの親子がものすごく話好きで、
ずっと質問しまくり。

おかげで私はにこにこ聞いているだけで、
たくさん学ぶことができました。

このクルーズは、本当におすすめ。
ゆったりしていて、街を一望することができて、
今日のハイライトだったと思います。
 


アムステルダムで見えてきたこと

クルーズの解説や街歩きを通して、
この街を歩いていて、「なぜ?」が少しずつわかってきました。
せっかくなので、気づいたことをまとめておきます。

① レインボーフラッグがとても多い

アムステルダムでは、市役所・企業・店舗・一般家庭などで
レインボーフラッグをよく見かけます。

LGBTQ+への支持だけでなく、「多様な人を歓迎する」という
意思表示として定着している。
特に夏はPrideの時期なので、普段以上に目立ちます。

→ 多様性・寛容さを、都市のアイデンティティとして表に出している街

② 家が細長く隣の建物とびっしり密着している

アムステルダムは運河・湿地の上に発展し、
特に17世紀の急成長期には使える土地が貴重でした。

そのため、

間口を狭くする → 奥行きを取る → 上に伸ばす → 隣家との隙間も減らす

という土地利用が合理的だった。

歴史的には、
間口に関連した税・土地コストも影響したとされています。

→ 限られた都市空間を徹底的に利用した結果が、現在の美しい運河沿いの街並みになった

③ 「こんなに水面が近くて洪水にならないの?」

オランダはもともと、非常に洪水リスクの高い国です。
国土の約4分の1が海面より低く、海・河川・雨・地下水
すべてを管理する必要があります。

そこで発達したのが、

堤防 → 水路 → ポルダー(干拓地)→ 風車による排水 → ポンプ → 防潮施設

という治水システム。

Amsterdamという名前自体も、Amstel + dam(アムステル川のダム)に由来します。

さらに重要なのが、技術だけでなく、
古くから地域住民が共同で水を管理する Water Boards(waterschappen)が発達したこと。

「隣が堤防管理を怠れば自分も水没する」ので、
利害が違っても協力せざるを得なかった。

1953年の北海大洪水後には巨大な Delta Works が建設され、
現代ではさらに「水を完全に排除する」から、
Room for the River のように水が溢れる場所を
あらかじめ確保して共存する方向へ進んでいます。

→ オランダは水のない場所に国を作ったのではなく、水を管理することで住める土地そのものを作ってきた国

④ 自転車のヒエラルキーがものすごく高い

体感としては、

🚲 自転車 > 🚶 歩行者 > 🚗 自動車

自転車道のほうが歩道より立派。

確かにオランダは平坦で都市もコンパクトなので、
自転車に非常に適しています。
でも、それだけでは現在の自転車社会は説明できません。

戦後のオランダも一時は自動車社会へ向かい、
1960〜70年代には車が増えて交通事故が深刻化しました。

特に子どもの死亡事故への反発から、
1970年代に Stop de Kindermoord(子どもを殺すのをやめろ)と
いう運動が起こります。

さらに1973年のオイルショックも重なり、

交通安全+石油依存+都市環境+市民運動

を背景として、自転車中心の都市設計が進みました。

だから今では、自転車専用信号、物理的に分離された自転車道、
巨大な駐輪場などが整備され、
一部の fietsstraat では「Auto te gast=自動車はゲスト」と
いう発想まであります。

→「オランダ人が自転車好きだから自転車が多い」というより、自転車を最も合理的な選択肢にする都市を、数十年かけて作った結果

⑤ 自転車モチーフのアクセサリーが多い

街で自転車のピアス、ネックレス、チャームなどをよく見かけるのも、
偶然ではありません。

自転車は単なる交通手段を超えて、
アムステルダムの都市文化を象徴するモチーフになっている。

風車・木靴・チューリップほど典型的なオランダ土産感がないので、
小さな自転車のアクセサリーなら普段使いもしやすく、
今回の旅の記憶とも結びつきやすいと思います。

この街を貫いているもの

今回気づいた、

運河/洪水対策/密集した住宅/自転車中心の道路

は、実は共通点があります。

オランダは、「限られた土地と公共空間を、
どうみんなで合理的に使うか」を、
何百年も考え続けてきた社会だと思います。

  • 水が多すぎるなら、水を管理して土地を作る
  • 土地が少ないなら、細く・高く・密集して建てる
  • 車が都市空間を圧迫するなら、自転車や人を優先するよう道路を作り替える

なので、アムステルダムの魅力は、
単に運河と細い家がかわいいというだけではない。

制約の多い土地を、人間の制度・技術・合意形成によって
住みやすい都市に変えてきた歴史そのものが、
現在の街並みに見えていることなんだと思います。


ふたたび、この日の記録に戻ります

久しぶりにちゃんとした食事を食べた

その後は、また友人に勧められたカフェへ。

正直、今日は朝からあまり食べていなかったので、
ちゃんとした食事を取ろうと思って。

サワードウブレッドの上にサワークリーム、
その上に卵を3個ほど使っていそうなオムレツが乗ったプレートを
頼みました。

久しぶりにちゃんとタンパク質を食べたという感じの食事で、
とても美味しかったです。

あらゆる種類のチーズが量り売り

その後は街をぶらぶらしながら、可愛いアクセサリーを見たり、
おすすめされたチーズのお店を見たり。

チーズも美味しかったので買おうかなと思ったのですが、
量り売りで、最低でも300gくらいからという量で。

まだ日本に帰るまで日にちがあるし、試食させてもらいましたが、
そんなに量もいらないので、結局買わずに出てきてしまいました。

公園のベンチで、15分寝る

夕飯の場所へぶらぶら向かう途中、
ずっと歩き回って疲れていたので休みたいなと思って。

ちょうど途中に公園があったので寄ってみました。

その公園では、犬を飼っている人たちが、仲良く遊ばせていました。
なんとも、のどかだなと思って。

そこで、ベンチに横になって、15分ぐらいぼーっと寝ていました。

日本だったら、不審者みたいに思われてできなさそうだけれど、
ここなら誰も気にしていないなと思って。

こういう誰も気にしていないという感覚が、
私にとってはとても楽なのだと思います。

ギリシャ料理屋での心地よい対応

その後、友人おすすめのギリシャ料理のお店へ。

ある料理を頼んだのですが、頼んだ料理がずっと来なくて、
聞いてみたら注文が正しくとれていなかったようでした。

でもその代わりに、お茶とデザートをサービスしてくれるという、
すごく心地のいい対応をしてくれました。

友人のコミュニケーション力

改めて、友人が料理を頼む時の会話がさすがだなと思いました。

スタッフの人に「このディッシュは、どんな感じなのかな。
あなたは個人的にどう思う?」と聞いていて。
すごくコミュニケーションが上手い。

私は、なかなかそういう会話ができないなと思って。
初対面の人とさっとそういう会話をできるのは、
本当に羨ましいなと思いました。

料理は美味しかったけれど、時間がかかったので、
結局食べ終わったのが22時頃。
そこからしばらく歩いて腹ごなしをして、家に帰りました。

深夜のビジネストーク

家に着いたのは深夜0時ぐらい。
すぐお風呂に入って寝たかったのですが、
そこから友人が自分のビジネスの話を始めました。

彼女はアイデアウーマンなのですが、実行力がないから、
そういう人のヘルプが欲しい、という話に。

私はどちらかというとアイデアはないけれど実行力があるので、
確かに、アイデアと実行力という組み合わせとしては、
とてもマッチしています。

友人の行動力やアイデア力は心から尊敬します。

ただ、あのエネルギー量についていくのはやや大変とも思いました。
深夜にあれだけ延々と話せるというエネルギーは、やはりすごい。


この日、いちばん思ったこと

今日はやや疲れていましたが、
それを認めて休み休み進んだ一日でした。

だからこそ、クルーズを楽しめたし、
夜まで持ちこたえられたのだと思います。

そして、休める場所を探して人に聞いてみたら、
ちゃんと出てきたし、
公園で横になっても、誰も気にしなかった。

無理しないことを、この街は許してくれる気がします。
それがたぶん、オランダの気質につながっているところも
あると思います。

だから、オランダの人はどこかみんな余裕があるのかもしれません。

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