イスタンブール編 vol.1 ── 「物価が安い」という前提が壊れる

イスタンブール編 vol.1 ── 「物価が安い」という前提が壊れる

朝にオランダのスキポール空港を出発して、トルコのイスタンブールへ飛びました。
旅もいよいよ最後の国です。


目次

到着まで、思ったより時間がかかった

午前11時15分の飛行機でしたが、結局1時間ほど遅れて出発。
やっぱりターキッシュエアラインですよね。苦笑。

空港に着いたのは現地時間16時頃でした。
そこからメトロを乗り継いでホテルへ。

メトロの乗り換えが結構めんどくさくて、
乗り継ぎにかなり歩きました。
ホテルに着いたのは18時半頃です。

イスタンブールの交通とお金まわり

到着日に整理したことを、まとめておきます。

İstanbulkart(イスタンブールカード)

İstanbulkartは、
東京のSuica/PASMOに近いチャージ式の交通カードです。
地下鉄、トラム、バス、フェリーなどで使えます。

短期滞在の場合、İstanbulkartを買う方法もある一方、
クレジットカード等が使える場面も多いので、
利便性と利用回数を見て判断でいいと思います。

ちなみに、İstanbulkart自体は165トルコリラ(TL)かかりました。

現金はどうするか

イスタンブール中心部ではカード決済できる場所がかなり多いため、
大量の現金を持つ必要はありません。

ただし、以下のような場面に備えて、
多少のTLは持っておくことにしました。

  • 小さな店・屋台
  • 市場
  • 公衆トイレ
  • チップ
  • カードが使えない/端末が不調な場合

市内でもATMは多々見かけましたし、
メトロの駅でもたくさんありました。

ATMで1,000 TLを引き出す

駅にあったATMで、
Wiseのデビッドカードを使いました。

画面では、Cash Advanceと表示されましたが、
デビットカードの場合はクレジットカードのキャッシングという意味ではなく、
ATM側の現金引出です。

実際、1,000 TLを引き出しました。
明細では、

  • Transaction Amount:1,000 TL
  • Cash advance interest rate:0.00%
  • Application:Debit Mastercard

となっていて、
ATM利用時に追加手数料はかかりませんでした。

準備編で書いたとおり、
DCC(円換算)が提示されたら、
JPY換算を拒否してTRY建てを選びます。

基本はカード払い、
1,000 TLはカードが使えない場面の
バックアップとして持っておきます。

ホテルと、夕食

ホテルの受付の男の子が学生さんで、
フレンドリーで感じが良く、
部屋もアップグレードしてくれました。ありがたいです。

その後、友人がSAW(サビハ・ギョクチェン空港)から
20時頃に到着したので、一緒に夕飯を食べに行きました。

トルコの物価が想像以上

やっぱりイスタンブール、
予想以上に物価が上がっているなと思いました。

今日の夕飯は2人で1,600リラ。まあ、そのぐらいはいい。

でも、バスクチーズケーキが流行っているのか、
あらゆる店にところ狭しと並んでいるのですが、
1ピース500リラ。
日本円にすると1,500円くらいです。

たぶん本場のスペインより高いです。

コーヒーも1杯300リラなので900円くらい。
日本、パリやオランダより高くて、びっくりしました。

なぜこんなに高いのか

気になったので、少し調べてみました。

今のトルコは「物価が高い」というより、
より正確には、
何年にもわたる高インフレで、
リラ建ての価格水準そのものが猛烈に切り上がっている
ようです。

数年分の上昇が、累積している

2026年7月の公式CPIでも、前年比+31.75%。

しかもこれは、前年からさらに31.75%上がった、という意味です。
2024年半ばには前年比+70%台、
2025年にも30〜50%台のインフレが続いていました。

どうやら、直近4年間の上昇が累積しているらしいです。

たとえば単純化して、100TLの商品が毎年40%上がれば、

100 → 140 → 196 → 274 TL

と、3年で約2.7倍になります。

トルコでは、
これに近いことが実際に起きてきたわけです。

カフェ・レストランは、特に高くなりやすい

住居費(家賃を含む)は、
2026年に入っても前年比45%前後で推移しています。

店側からすると、
「店舗家賃+人件費+電気・ガス+原材料」を
全部価格に転嫁しないと経営できない。

だから、外食は特に上がりやすい構造になっています。

バスクチーズケーキは、さらに条件が悪い

バスクチーズケーキは、さらに条件が悪い。

乳製品価格がかなり上昇しているとトルコ中銀自身が指摘していて、
肉・牛乳および関連製品が、
この1年間の食品値上がりの主要項目になっています。

クリームチーズ、クリーム、卵、バターなどを多く使うケーキは、
この影響をまともに受けます。

加えて、今いるペラ・ガラタ周辺は、
観光客の購買力が価格に反映されやすいエリアです。

だから500TLは、トルコ全体のケーキ価格というより、
高インフレ × 乳製品 × カフェ × イスタンブール中心部・観光地価格
重なった数字と考えるのが良さそうです。

円換算すると、印象が少し変わる

そして面白いのは、
これを円換算すると印象が少し変わることです。

仮に1TL≒3円程度なら、500TL ≒ 1,500円。

東京でも、おしゃれなカフェのケーキ+観光地プレミアムなら、
あり得ない価格ではありません。

ただ、トルコは日本より安いよね、という以前のイメージは、
少なくともイスタンブール中心部の飲食については、
かなり崩れています。

加えて、最近日本が安すぎるという点はありますけどね。

もっと深刻なのは、トルコの人にとって

さらに重要なのは、
トルコの人にとってはもっと深刻だということです。

外国人には、リラ安で相殺される部分があるけれど、
リラで給料をもらっている人にとって、
500TLはそのまま500 TLです。

だから、観光客から見ても思ったほど安くない以上に、
現地住民の実質購買力への圧迫が大きい。

ちなみに、
現地の方の平均月給は12万円(40,000TL)らしいです。

トルコの物価について結論

今回の旅行では、
「トルコ=物価の安い国」という前提はいったん捨てたほうがいい。

特にペラ、ガラタなど、観光地のカフェ・レストランは、
体感的に東京と大差ない、
ものによっては東京以上と考えて予算を組むほうが現実的です。

Introvertというカテゴリ

その後、ホテルに戻ったのですが。

ホテルの受付の男の子やマネージャーと、
友人がばーっと英語で話していて、
すごいなと思って見ていました。

そのとき、
マネージャーの人が「君たちはどこから来たの?」と聞いてきて、
友人が「guess」と。

マネージャーは、
「君の英語は完璧だから、
おそらくカザフスタンかな」と言いました。

そのとき、
隣にいた私を見て、「でも君はあまり喋らないね…」とで言いました。
そこで友人が、「彼女はIntrovertだから」と答えました。

正直、私はそのくだりに屈辱感を覚えました。

「彼女はあまり話さない」というのが、
「英語が下手だから」という意味に取れたのがひとつ。

それに、友人はフォローのつもりだったのかもしれないけれど、
「彼女はIntrovertだから」というところにも、
外向型から内向型に向けられたネガティブな含みを感じてしまって。

私の思い込みすぎなのかもしれませんが。

人は一面だけじゃないのに

Introvertと決めつけられるのも嫌だし、
人は一面だけじゃないのに、と思う。

そして、なぜIntrovertって、
ネガティブに扱われなきゃいけないんだろう、とも思います。

内向的であることは、静かに人を観察できるということだし、
一人で長く考え続けられるということでもある。

これから友人と3日間過ごすのを思うと、
正直、気が重くなりました。

ヨーロッパで変わってしまった感覚

そして、自分でも不思議なのですが。

以前はアジアや中東の喧騒や活気、
ごちゃごちゃした感じが好きだったのに、
2週間ヨーロッパにいただけで、
中東のごったとした雰囲気に疲れてしまう自分がいました。

でも、もしかしたら、
ヨーロッパにいたことが原因ではなくて、
自分の中のステージが変わったということかもしれません。

自分の内側で惹かれるものが変わるということは、
ステージの変化かもしれないと思うのです。


この日、いちばん残ったこと

トルコは物価が安いという見方が崩れ、
アジアの喧騒が好きという自分の感覚も揺らぎました。

そして、
一言でラベルを貼られることの居心地の悪さも知りました。

でも、感覚が揺れるというのは、
悪いことではないのと思います。

実際に来てみないとわからなかったこと。
ヨーロッパ、そして改めて中東に行かなければ気づかなかった、
自分の感覚の変化。

それを知れたということは、
旅をしている意味があるということなのだろうと思います。

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