パリ編 vol.1 ── 3時間の遅延と、深夜のパリにたどり着くまで

パリ編① ── 3時間の遅延と、深夜のパリにたどり着くまで

旅の3日目。
アブダビから午後14時のフライトで、パリへ飛ぶはずでした。
でも、この日はまったく予定通りにいきませんでした。


目次

エンジンの不具合で、3時間の遅延

空港に着いて機内に搭乗、でもなかなか離陸せず、エンジンの不具合による遅延とのこと。
なんと3時間。

当然ながら、パリへの到着も3時間遅れ、夜21時45分頃になりました。
この時点では、まだ「まあ、遅れただけだし」くらいに思っていました。

でも、この3時間がじわじわ効いてくることになります。

最終電車まで、あと17分

もともとパリのシャルル・ドゴール空港から、
ホテルの最寄り駅であるガル・ド・リヨン駅(Gare de Lyon)まで、
RER(首都圏高速鉄道)のチケットを買っていました。

ところが、今は夏休みの改修工事期間中。
今日のRERは、22時45分発が最終とのこと。
間に合うか、ギリギリ。

スーツケースをようやく受け取れたのが、22時28分。
最終の22時45分まで、あと17分。

間に合わなければ、もうタクシーに乗るしかない。
正直、もうほぼ諦めかけていました。

全速力で走る親子について行った

その時、
お父さんと息子の親子らしき旅行者2人が、
全速力で走っていくのが見えました。

おそらく同じようにRERに乗ろうとしているのだろう。
そう思ってついていって、
「私もこのRERに乗りたいんです」と話しかけてみました。

すると、ものすごく親切な方々で、
「こっちだよ」と、いろいろ教えてくれる。

実は、RERは改修工事のため、
空港からガル・ド・ノール駅(Gare du Nord)までしか運行しておらず、
その先は運休で止まっていました。

そのため、
そこからメトロ(地下鉄)に乗り換えなければならず、
それも全部調べてくれました。

さらに、ガル・ド・ノール駅に着いた後も、
「こっちに行くんだよ」と一緒についてきて案内してくれる。

フランスの駅は、
びっくりするくらい階段ばかりでエスカレーターが全くありません。

私が重いスーツケースを運ぶのに苦労しているのを見て、
小さなキャリーケースしか持っていなかったお父さんが、
「僕がそれを運ぶから、君はこっちを持って」と、
階段の上り下りでスーツケースを持ってくれました。

ものすごく優しくて、
息子さんも乗り換えを調べてくれる。

パリに着いてからホテルに向かうまで、
初めてのRERだし、交通機関の仕組みもよく分からなくて、
本当に不安でした。

でも、この二人に救われた。
最初にこの二人に出会えたおかげで、
フランスの印象がとても良くなったと思います。

RERの中で、日本人の一人旅の男性に会う

これまた本当に偶然でした。

空港からガル・ド・ノール駅に向かうRERの中に、
同じ一人旅の日本人男性がいたんです。

その人もよく分からないみたいで、
かつ英語もあまり喋れない。
とりあえず”Mercy”の一言で乗り切っているような感じの人でした。

その人も、どこで乗り換えればいいのか悩んでいて、
私が親子2人に聞いて、
その親子が教えてくれていることを訳して伝えました。

こんなところで日本人に会うなんてびっくり。
でも、こういうときって本当に支え合い。

異国の土地で、ハプニングや予想しないことがあったときに、
いかに助けてもらえたか。
そういうことって、すごく心に残る。
こういう予期せぬ出来事が嬉しい。

これが旅の醍醐味でもあると思います。

”Mercy”を使おう、と思った

そしてもうひとつ、感じたこと。
それは「ありがとう」、
現地語の”Mercy"の大切さでした。

私、それまで”Thank you”って言ってたんです。
ずっと英語を使ってた。

でも、あの男性が”Mercy”って言ってるのを聞いて、
私も使おうと思った。

ちょっとした言葉ならなるべくフランス語を使おう。
現地語を喋ると、一気に距離が近くなります。

今度はメトロが40分来ない

そんなこんなでようやくガル・ド・ノール駅まで着いたものの、
今度はそこからの乗り換えのメトロが、
故障か何かの理由で40分ほど来ないことが判明しました。

親子の2人は、
そこからタクシーで帰ることに。

でも私は、
真夜中に大きな荷物を持ってタクシーを探すのが怖かったし、
面倒でもあった。

だから、別のメトロの路線で行けないかと考えました。
駅の係員さんに聞いてみた結果、以下のルートで向かうことに。

  1. ガル・ド・ノール駅からメトロ5号線でバスティーユ駅(Bastille)へ
  2. バスティーユ駅からメトロ1号線に乗り換えて、1駅でガル・ド・リヨン駅へ

このルートで、
ようやく目的地に到着することができました。

深夜0時15分、ようやくチェックイン

ホテルにチェックインできたのは、結局深夜の0時15分頃。
とりあえず無事に到着できて、本当によかった。

ただ、深夜だったこともあって、
ガル・ド・リヨン駅周辺の治安はあまり良くないなと感じました。
道端に座っている男性2人組から
何か声をかけられたり(無視して通り過ぎる)。

今回泊まるホテルが、
駅からすぐ近くにあったのが本当に救いでした。

ホテル自体は、意外と無機質な感じでしたが、
前日に泊まったアブダビのホテルが素晴らしかった分、
余計にそう感じてしまうところはあったのかもしれません。

それでも、
温かいシャワーを浴びられただけで救われた気持ちになりました。


この日、いちばん残ったこと

多々ハプニングはあったけれど、深夜にスリに遭うこともなく、
親切な人に助けられて無事にパリのホテルに到着できて、本当によかった。

どれだけ計画に時間をかけても、こういうことは起きます。
飛行機は遅れるし、電車は工事で止まるし、メトロは来ない。

でも、うまくいかなかった日ほど、
人の優しさが記憶に残るもの。

予定通りに進んでいたら、
あの親子とも日本人男性とも出会わなかった。

パリの1日目は、こうして無事終わりました。

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