20日間中東・ヨーロッパ4か国の旅(準備編)

20日間中東・ヨーロッパ4か国の旅(準備編)

うつの回復に伴い、海外旅行の計画を立てました。

でも、一気に飛躍しすぎた。
20日間で4か国(UAE・フランス・オランダ・トルコ)を巡る旅は、
想像していたより手強かった。

飛行機、鉄道、ホテル、観光地の時間指定予約、
現地の移動、荷物、カード、両替、事前準備。
ひとつ決めると別のひとつが動く。

パズルのピースを全部同時に持ちながら
組み立てていくような作業でした。

しかも今回はただ行ければいいではなくて、
限られた日程の中で移動の無駄をできるだけ削りながら、
それぞれの街を味わうこと、そして、友人に会うこと。
それをテーマに、何度もルートを組み直しました。

この記事は、その旅程を決めるまでに私が考えたことの記録です。
これから似たような周遊を計画する人の役にも立てば嬉しいです。

実際のホテルレビューやレストラン、現地で感じたことは、
旅をしながら、各都市の記事に書き足していく予定です。
ここはまずどう組んだかというお話です。


目次

今回の旅程

大枠はこうなりました。

  • 8/6 日本を出発
  • アブダビ 2泊(エティハド航空のストップオーバーを利用)
  • パリ 前半3泊
  • コルシカ島 2泊
  • パリ 後半4泊
  • アムステルダム 3泊(パリからユーロスターで移動)
  • イスタンブール 4泊(アムステルダムから空路)
  • 8/24 イスタンブールから東京へ

一筆書きに見えて、パリを前半・後半に割ったり、
地味に癖のある形になっています。
その一つひとつに理由があるので、順番に書いていきます。


Day1〜2 アブダビ ── 旅の助走

日本からいきなりヨーロッパへ飛ぶこともできました。
でも今回は、エティハド航空のストップオーバーを使って、
最初にアブダビで2泊することにしました。

日本からパリまで直行で約13時間。
それまでのフライトを乗りきる自信がなかったので、
どこかで1回乗り継ぎを考えていました。

でも、「どうせ乗り継ぐなら、降りてしまおう」。
長距離フライトの疲れをここで一度リセットしておけば、
そのあとのヨーロッパを元気に過ごせるかも。

だから、アブダビで2泊。
そして、観光は詰め込まない予定。
ただやることは、

  • ホテルでゆっくりする
  • スーパーを覗いて中東の日用品を眺める
  • 街の空気と気温に身体を慣らす

これくらい。
宿はトレーダーズ・ホテルにして、値段と立地のバランスで選びました。
豪華な観光というより、時差と長旅に身体を合わせる助走期間という位置づけ。
旅の最初にこの2日を置いたのは、今回いちばん正解だった判断のひとつかもしれません。


Day3〜 パリ前半 ── バカンス真っ盛りのパリ

ここから本格的なヨーロッパが始まります。
そして今回、圧倒的に準備が大変だったのがパリでした。

理由は大きく3つ。

1つめは、8月がヨーロッパのバカンス真っ盛りだということ。
観光客が世界中から集まる時期で、
ルーヴル美術館・ヴェルサイユ宮殿といった主要どころは、
どこも日時指定の事前予約が必須。
しかも、希望の時間帯からどんどん埋まっていきます。

2つめは、2026年から入場料の仕組みが変わっていたこと。
ルーヴル美術館やヴェルサイユ宮殿などで、
EU域外から来る旅行者(日本国籍の私もここ)の入場料が引き上げられました。
個別に買うと割高になる立場なので、チケットの組み方そのものを考える必要がありました。

3つめは、そのせいで順番が普通と逆になること。
本来なら、ホテルを決める→観光日を決める→予約を取ると進みたい。
でも今回は、観光場所の予約の空き状況を見ながら、旅程全体を組み替えていく形になりました。
観光場所の取れる枠から逆算して、街の回り方が決まっていく感覚です。

だから、まず最優先でやったのは、ルーヴル美術館とヴェルサイユ宮殿の時間枠を先に押さえること。
この2つは、8月だと2〜3週間前には枠が売り切れるので、ここを逃すと計画全体が崩れます。
日程の当たりをつけてこの2枠から確保しました。


コルシカ島のために、パリを前半と後半に分ける

今回いちばん楽しみにしていた場所のひとつが、コルシカ島です。
目的は、現地に住む友人がいて、ちょうどフランスに行くなら、この機会にコルシカ島も行ってみようかなという感じ。
なんとシーズン価格の半額に近い条件で、5つ星ホテルのジュニアスイートを予約してくれました。友人ありがたし。

ただ、コルシカへ行くにはパリから国内線で飛ぶ必要があります。
そこで、

前半パリ → コルシカ → 後半パリ

という、少し珍しい旅程になりました。

でも、結果的にこれは良かったかもしれないです。
ひたすら歩き続けるパリ観光の真ん中にリゾートの2日が挟まることで、
体力の配分がちょうどよくなったかも。

前半で街を歩き倒して、島で息を抜いて、後半でまた歩く。
旅のリズムとして理にかなっているかもしれません。


パリの観光導線は、全部組み直した

最初は、行きたい場所を全部並べればいいくらいの気持ちでした。
でも地図を開いた瞬間に、そんなに簡単ではないと気づきました。

行きたかったのは、ルーヴル、オルセー、オランジュリー美術館、凱旋門、ヴェルサイユ宮殿、
エッフェル塔、セーヌ川、マレ地区、そして、クレイジーホース。
位置関係もバラバラなら、開いている曜日もバラバラです。

そして、各場所の休館日も考慮しないといけない。
整理するとこんな感じです。

  • ルーヴル … 火曜休
  • オランジュリー … 火曜休
  • オルセー … 月曜休
  • ヴェルサイユ … 月曜休

では、先にざっと日程を載せちゃいますね。
やや細かいですが、解説はそのあとで。

8/9(日)オルセー美術館 → ランチ → ホテル休憩 → 夜はクレイジーホース
8/10(月) オペラ・ガルニエ → ランチ → オランジュリー美術館 → 早寝
8/11(火) 朝予約車 → オルリー駅 → コルシカ島
8/13(木) 夕方オルリー駅着 → ホテル → セーヌ川クルーズ → エッフェル塔点灯
8/14(金) ヴェルサイユ宮殿・庭園・トリアノン
8/15(土・祝) シャンゼリゼ → カフェ → 凱旋門夕景 → エッフェル塔外観
8/16(日) ルーヴル美術館 → ランチ → マレ散策→ 友人と会う → 荷造り
8/17(月) 北駅 → アムステルダム

8/9(日)オルセー美術館 → ランチ → ホテル休憩 → 夜クレイジーホース
到着まわりの日。月曜に閉まるオルセーを、開いている日曜に。
午前に印象派をゆっくりみてランチ、いったんホテルで休憩。
夜はクレイジーホースへ。初日から飛ばしすぎず、屋内→休憩→夜、と体力を残す組み方にしました。

8/10(月)オペラ・ガルニエ → ランチ → オランジュリー美術館 → 早寝
月曜はオルセーもヴェルサイユも閉まります。
だから、月曜でも開いているものを集める日にしました。
午前はオペラ・ガルニエ(毎日開いていて、あの大階段とシャガールの天井画だけでも見る価値ある)。
ランチを挟んで、火曜に閉まるオランジュリーへ。
モネの睡蓮の楕円形の部屋で時間を溶かして、この日は早めに就寝。

8/11(火)朝、予約車でオルリー空港 → コルシカ島
早朝+大きな荷物なので、地下鉄ではなく送迎の車を予約しておきました。
火曜はルーヴルもオランジュリーも閉まる日なので、この日を移動に充てれば、
休館日を無駄にせずに済みます。

8/13(木)夕方オルリー着 → ホテル → セーヌ川クルーズ → エッフェル塔点灯
コルシカから夕方に戻る日。
到着直後に美術館を詰めるのは無理があるので、この夜は軽く。
セーヌ川のクルーズに乗って、日が落ちたらエッフェル塔が毎正時にきらめくのを川の上から眺める。
移動で疲れた身体に、ちょうどいい夜です。

8/14(金)ヴェルサイユ宮殿・庭園・トリアノン(丸一日)
ヴェルサイユは月曜休なので、金曜に丸一日を充てました。
宮殿を見て、広大な庭園を歩き、トリアノン離宮まで足を延ばします。

8/15(土・祝)シャンゼリゼ → カフェ → 凱旋門の夕景 → エッフェル塔の外観
この日は、聖母被昇天祭でフランスの祝日。
街全体が混むうえ、人気の屋内施設は特に厳しくなる。
だからあえて予約の要らない屋外の日にしました。
シャンゼリゼを歩いて、カフェで一息、夕方に凱旋門の夕景、そのままエッフェル塔の姿を眺める。
混雑を予定に組み込まず、受け流せる配置にしています。

8/16(日)ルーヴル美術館 → ランチ → マレ散策 → 友人と会う → 荷造り
ルーヴルは火曜休なので、開いている日曜に。午前にルーヴルへ入って主要作品に絞り、ランチのあとはマレ地区を散歩。
夕方はパリにいる友人と会って、夜は荷造り。
翌朝アムステルダムへ発つ中で、ちょっといっぱいいっぱいですが、
パリ最終日は観ると会うと片づけるを一日に収めました。

8/17(月)北駅からアムステルダムへ
朝、北駅(ガル・デュ・ノール)からユーロスターでアムステルダムへ。
パリの章はここで終わり。

入場券は「パス」か「個別」か

パリには「パリ・ミュージアムパス」という便利な共通券があります。
ルーヴルやオルセーをはじめ、市内と近郊のおよそ50の美術館・史跡に、
有効期間内なら何度でも入れる周遊パス。
2日・4日・6日券があって、行列の優先レーンが使えるのも大きな魅力です。
8月の炎天下で当日券の列に並ぶのは本当にこたえるので、これは正直かなり惹かれました。

しかも2026年から、
EU域外の旅行者(日本国籍の私はここに当たります)の個別入場料が引き上げられていて、
その分パスの相対的なお得度は上がっています。

それでも今回は見送りました。理由はパスの「連続した時間で切れる」という仕組みです。
パスは初めて使った瞬間から時間のカウントが進むので(たとえば4日券なら96時間)、
私のように美術館を8/9・8/10・8/14・8/16と一週間以上に散らして、
しかも真ん中にコルシカの数日を挟むと、
どの券種でも全部はカバーできません。
観光を数日に寄せる人には最強ですが、今回の私には噛み合わいませんでした。

なので、入場券は個別に買うことにしました。
ただしオルセーとオランジュリーは同じ運営で公式のセット券があるので、そこだけはセットで。
自分の回り方に合わせて一枚ずつ最適化するほうが、結果的に安く、身軽でした。

(どの施設も8月は事前の時間指定予約が必須で、
特にルーヴルとヴェルサイユは数週間前に枠が埋まります。
パスにしろ個別にしろ、この予約だけは早めが鉄則です。)

ヴェルサイユへの行き方が、地味に厄介だった

ヴェルサイユは普段パリ中心部から、
RER Cという電車一本で行けます。

ここで、RERを少し説明しておきます。
これはパリと近郊を結ぶ高速郊外鉄道のこと
(正式にはRéseau Express Régional)。

市内を細かく走る地下鉄(メトロ)とは別物で、
停車駅が少なくてスピードが速く、
空港やヴェルサイユ、ディズニーランドといった
郊外まで一気に運んでくれます。

A〜Eの5路線があって、
旅行者が郊外へ出るときによく使うのがこのRERです。

ところが今年は、
ちょうど私の旅の時期にRER Cのヴェルサイユ方面が運休していました。
いつもの行き方が使えない。
これは実際に調べていないと当日まで気づけないタイプの落とし穴です。

そこで、
サン・ラザール駅からトランジリアン(これも近郊電車の一種)のL線で、
ヴェルサイユ・リヴドロワット駅へ向かうルートに切り替えました。

こういう本来のルートが塞がっている系のトラブルを
一つずつ潰していく作業が、
準備時間のかなりの部分を占めていました。


パリのホテルは値段ではなく場所で決めた

パリはホテルの数が本当に多い。
だからこそ、選ぶのがいちばん悩ましい街でした。
最終的に重視した条件は5つ。

  • 主要駅へのアクセス
  • 空港へのアクセス
  • 観光の動線
  • 治安
  • 価格

特に今回のパリ滞在には、コルシカへ飛ぶ日と、
ユーロスターでアムステルダムへ向かう日という、
荷物を持って動く大きな移動が2回あります。

だから優先したのは、
荷物を持って移動する日にストレスが少ない宿でした。

今回選んだのは、
ガル・ド・リヨン駅に直結・至近のエリア(メルキュール系のホテル)。

ここにした理由は、
1、地下鉄14号線でオルリー空港まで乗り換えなしなのでコルシカ便に強い。
2、マレ地区が近いので観光の締めが楽。
3、前半と後半で同じホテルに連泊できるので、コルシカに行っている間の荷物預かりや、
戻ってきたときの動線がとにかく身軽になる。

宿代が多少高くても、地下鉄の乗り換えが一回減ること、
駅まで歩けることの価値は、想像以上に大きい。

移動日のたびに感じるはずのストレスを、
先に宿代で買っておく感覚でした。


パリからアムステルダムはユーロスター

アムステルダムへは飛行機も検討しました。
でも、空港までの移動、保安検査、搭乗待ちを全部足すと、ユーロスターのほうが圧倒的に楽。
市内中心から市内中心へそのまま移動できるのは大きな魅力です。

もともと鉄道が好きなので、ヨーロッパを列車で越えていく時間そのものも、今回の楽しみのひとつ。
ただ、ユーロスターは需要によって値段がどんどん高騰していくので、早めに押さえた方がいいです。


アムステルダムも動線で選んだ

今回、アムステルダムに寄るのは、友達が住んでいるから。

アムステルダムのホテル選びもかなり悩みました。
というのも、アムステルダムはとにかく宿が高い。
宿泊税が12.5%もかかるんですね。

セントラル駅の近くは便利だけれど高い。
でも、安い宿は郊外になり、毎日の移動が伸びる。
今回重視したのは、
空港アクセス・市内観光・価格の3つのバランスです。

考え方はパリと同じで、
一泊が安いよりも毎日30ー40分余計に移動するほうが、
3日間の合計では確実に疲れる。

だから何十件も見比べて、
移動時間と宿泊費の釣り合いがいちばん取れる場所を探しました。

ただ、最終的に友人の家に泊まれることになりそうなので、
結局ホテルはリリースすることになりそうです。


アムステルダムからイスタンブールへ、空路で

次は、アムステルダムからイスタンブールへ飛びます。
イスタンブールは、アムステルダムの友人と一緒に回る予定です。
旅の後半、いよいよ空気がまた変わる区間です。


トルコは、イスタンブールに絞った

トルコは、最初こそ2都市に分ける案で考えていました。
イスタンブールに数泊して、そこから南のアンタルヤでビーチを2泊。
カッパドキアへ足を延ばす案も、かなり真剣に検討しました。

でも最終的に、
トルコはまるごとイスタンブールに絞って、
腰を据えて連泊することにしました。

3週間歩き続けたあとの本当のごほうびは動かないことだと気づいたから。
ここまで来ると、移動そのものが疲れになる。

だったら最後は一都市に留まって、
同じ部屋に帰ってくる安心感の中で過ごすほうが、
私にとってはずっと休まる。
一箇所にとどまること自体が、今回ほしかった余白でした。

ホテルは、
カラキョイのガラタポート地区にあるマリオット系列のホテルに。
✴︎これは後述します。

ここを拠点にすると、
トラム・フェリー・ガラタ塔のどれにも歩いて出られて、
歴史地区にもガラタ側にも軸足を置きやすい。
どこへ行くにも一歩目が軽い場所という、いつもの基準で選びました。

そして観光は詰め込みすぎない。
遠出の遺跡巡りは8月下旬の暑さで修行になるので外して、
一日はまるごと予定を入れない完全な休みの日にします。

イスタンブールは一都市だけでも余るほど見どころがあるので、それで十分。
帰りも、余計な国内線の乗り継ぎを抱えずに、
8月24日にイスタンブールからそのまま東京へ発つだけ。
最後の最後まで、身軽にしておきました。


カードと両替も、初めて本気で見直した

海外での支払いについて、今回初めてちゃんと考えました。

メインのクレジットカード、Wise、Sony Bank Wallet、現金。
これを、どの国で、どう使い分けるのがいちばん得なのか。

まず全部に共通する大原則をひとつ。
決済のとき「日本円で払いますか?」と聞かれても、必ず現地通貨を選ぶ。
これはDCC(動的通貨換算)といって、
円建てを選ぶと店側に有利な悪いレートを乗せられる仕組みです。

ユーロならユーロ、リラならリラで払う。
これだけで無駄な数%が消えます。

メインのクレジットカード(Amex、予備でVISAとMaster)
どの国でも受け入れが広く、
ホテルのデポジットや高額の支払いはこれが安心。

ただし海外事務手数料が数%乗るので、
日常の細かい支払いを全部これで、とはしない。
VisaとMastercardなど別ブランドを2枚持っておくと、
片方が使えないときの保険になります。

Wiseカード

複数通貨を持てるのが強み。渡航前にユーロを仕込んでおけば、ほぼ実勢に近いレート+少額の手数料で使えます。
フランスとオランダのユーロ払いに強く、リラやディルハムも自動で両替して決済してくれる。
ATM引き出しは無料枠を超えると手数料がかかるので、そこだけ管理。
今回のような多通貨の旅の主力です。

Sony Bank Wallet

ソニー銀行の外貨預金と紐づいたデビットカード。
あらかじめ好きなタイミングでユーロを買っておけば、ユーロ払いは手数料ほぼゼロです。
フランス・オランダでは最強クラス。
ただしソニー銀行が扱っていない通貨(トルコリラ、UAEディルハムなど)は円から都度両替する形になり手数料が乗るので、
そこはWiseやクレジットに任せます。

現金

市場、屋台、チップ、一部のタクシーなど、カードが使いにくい場面用。
国ごとの目安はこう。

UAE(ディルハム) …
カードが広く使えるので現金は少額でいい。タクシーや小さな店の分だけ。

フランス・オランダ(ユーロ) …
どちらもカード社会。特にオランダはかなりキャッシュレスで、
現金しか使えない場面は少ない。少額の予備だけ持てば十分。

トルコ(リラ) …
インフレでリラの価値が動きやすいので、日本で大量に両替しない。
現地の銀行ATMで必要な分だけ引き出す
(街なかの独立系ATMは手数料とレートが悪いので避ける)。
バザールやチップ用に、少しだけ現金を持ち歩く。

(各社の最新の手数料・対応通貨は変わることがあるので、
出発前に公式サイトで一度確認するのがおすすめです)


持ち物の事前準備(食料編)

そして、意外と時間をかけたのが食料の準備です。
といっても、3週間分の食事を持っていくのではなく、
疲れた夜・移動日の空腹への予備として1.5〜2kgだけ持っていきます。

なぜ「植物性」で統一するのか

ここが今回いちばん大事なポイントでした。
国をまたぐと、食品の持ち込みには思った以上に制限があります。

アブダビ(UAE) … 個人用食品の持ち込みは認められていますが、
品目と数量に制限があるので、少量・未開封・表示が明確なものに限る。

EU(フランス) … 日本から肉・乳製品とその加工品は原則持ち込めません。
見つかれば没収・廃棄、場合によっては罰則も。
生の果物や野菜にも植物検疫の制限があります。

トルコ … 旅客の動物由来食品の持ち込みは不可。
植物性食品は一定量まで免税で入れられます。
つまりEUで買ったチーズやハムも、イスタンブールへは持ち越さずEU内で食べ切るのが安全。

この全行程を一本の基準で通すなら、
「肉・魚・乳・卵を含まない、未開封の乾燥食品」。

だから、ジム通いが趣味の私の日々の生活に欠かせないプロテインも、
乳由来のホエイではなく、必ず植物性(ヴィーガン系)にしないといけません。
ここを外すと、せっかく持っていっても税関で捨てることになりかねません。
(各国の税関ルールは変わることがあるので、公式情報で最新を確認してください。)


持っていく食料リスト(合計1.5〜2kg目安)

オートミール 5〜6食 ホテル朝食の代替
アルファ米・フリーズドライのお粥 3〜4食 疲れて外食したくない夜
植物性スープ 4〜5袋 お粥・パンに追加
ヴィーガン系プロテインバー 5〜6本 移動日・美術館・フライト
小袋のローストナッツ 4〜5袋 血糖値が落ちたとき
電解質パウダー 8〜10本 猛暑・長距離フライト・街歩き
ドリップコーヒー・好みのお茶 5〜8杯分 部屋で休みたい朝
海苔・植物性ふりかけ 1袋 お粥や現地のパンに飽きたとき
小さな日本のお菓子 2〜3個 非常食・友人とのシェア

すべて未開封・常温保存・市販の包装・原材料が植物性のものに寄せるのがコツ。
ひとつ注意点として、アルファ米はわかめ味でも、
かつお・魚介・チキンエキスが入っていることがあるので、原材料表示は必ず確認します。

使い方の目安

3週間を通して、
部屋での朝食に7〜9回、疲れた夜の非常食に3〜4回、
移動用の軽食に5〜6回。

それ以外は現地で楽しむ、くらいの配分がちょうどいい。

朝は、オートミール+現地で買ったバナナや豆乳+ナッツで十分だし、
どうしても外へ出たくない夜は、
アルファ米かお粥+植物性スープ+海苔があると本当に助かります。

逆に、持っていかないものは、
カップ麺 … かさばるし、チキン・ポーク・乳成分入りが多い
レトルトカレー … 重く、肉・乳が入りやすい
パックご飯 … 水分を運ぶことになり重い(アルファ米のほうが圧倒的に軽い)
缶詰・ツナ・サバ … 重く、トルコへの持ち越しにも向かない
普通のプロテインバー・ホエイプロテイン … 乳由来。持つなら植物性で表示が明確な小分けを
調味料一式 … 醤油も塩もオリーブオイルも現地で買える
生の果物・野菜・種子 … 出国前に買わず、各国到着後に現地調達

現地で買うもの

水、果物、ヨーグルトや豆乳、パン、チーズ、サラダ、
ワイン、オリーブやフムス。
フランスで日本の食料ばかり食べて、
パンやチーズを味わう機会を減らすのは本末転倒。
持参品は、あくまで隙間を埋めるものです。

生活まわりの備品

密閉容器を1個(600〜800ml)…
オートミール作り、総菜、ピクニック、食べ残しの保管に万能
箸・スプーン(ナイフは機内で面倒なのでなし)
ジップ袋を10枚ほど(開封食品・濡れた水着・液漏れ・ゴミ・コード類)
薄手のエコバッグ(スーパー、パン屋、洗濯物、機内のサブバッグに)
スポンジと少量の食器用洗剤(30ml程度を密閉して預け入れ荷物へ)
洗濯用洗剤シート 5〜6回分(液体より漏れず軽い)
携帯用洗濯ロープ+洗濯ばさみ(下着・靴下・水着用)
小型の荷物スケール …
今回は都市間フライトが複数あるので費用対効果が高い。
コルシカ便やアムステルダム発の便で、超過料金を先に防げます。

あくまで、節約というよりは、無価値な出費を防ぐための持参品です。
疲れ切った夜に観光地価格の微妙な料理へお金を払うのは避ける。
その代わり、パリのビストロ、現地の伝統料理、カフェなどには、
きちんとお金を使う。

この配分が、節約と旅の楽しみの両方を守ってくれます。


どれだけ準備しても、完璧な旅程は存在しない

最初、私は、これまでしたことのない長期旅行に詰め込みすぎていました。
いわば、最適化しようとしていました。
でも、途中でふと疲れて、気づいたんです。旅に正解も最適解もない。

ホテルを駅近にすれば高くなる。安くすれば移動が増える。
観光を増やせば疲れる。休めば見られない場所が出てくる。
どこかで必ずトレードオフがある。
全部を同時に満たす旅なんて、最初から存在しませんでした。

だから最後の基準は、いつも同じ問いに戻って、
私が楽しめるか、心がゆっくり満たされるか。
それだけを軸に決めていきました。


この旅で、いちばん楽しみにしていること

もちろん、ルーヴル美術館も、コルシカ島も、
イスタンブールの観光も楽しみです。
でも、いちばん楽しみにしているのは、
予定通りに観光地を回ることではありません。

その街を歩いて、カフェに入って、スーパーを覗いて、
現地の空気を吸って、ぶらぶら流れに身を任せる時間。
予約表のどこにも書かれていない、その時間のほうです。

ここ数か月、仕事や恋愛や、生き方について考えることが多くて、
頭の中がずっと忙しかった。

だからこの3週間は、何かを達成する旅ではなくて、
自分の感覚を取り戻す旅にしたいと思っています。
次の一歩を踏み出す前に、
一度ちゃんと自分に時間を与えるための時間です。


おわりに

この旅の準備には、本当にたくさんの時間を使いました。
フライト、ホテル、鉄道、観光予約、カード、ポイント、
治安、交通、移動動線、そして食料。
何度も予定を組み直して、これで本当にいいのかなと迷い続けました。

でも、この過程そのものも、旅の一部なんだと思います。

このブログではこのあと、各都市で実際に体験したこと、
ホテルレビュー、レストラン、交通手段、失敗談、
費用などを、順番に書き足していく予定です
(アブダビ編・パリ編・コルシカ編・アムステルダム編・トルコ編)。

もしこれから似たような旅を計画する人がいたら、
この記録が少しでも役に立てば嬉しいです。

この記事を書いた人

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